越境ECの市場規模は年々拡大しており、日本のShopifyストアが海外顧客にリーチするチャンスが広がっています。しかし、ストアの多言語化は「どこから手をつければいいかわからない」という声も多く聞かれます。
この記事では、Shopifyストアを多言語化する3つの方法を比較し、越境ECを始めるための実践的なステップを解説します。
なぜShopifyストアの多言語化が必要か
- 越境ECの市場拡大 — アジア・欧米市場での日本製品の需要増加
- Shopifyの海外シェア — 175カ国以上で利用されているプラットフォーム
- 競合との差別化 — 多言語対応していないストアは機会損失が大きい
方法1: Shopify Markets + Translate & Adapt
Shopifyが公式に提供する多言語・多通貨対応機能です。
特徴
- Shopify管理画面から言語・通貨・関税を一元管理
- 公式アプリ「Translate & Adapt」で翻訳管理
- 各言語のURLが自動生成(
/en/products/...)
メリット
- Shopifyネイティブ — プラットフォームとの統合が完璧
- SEO完全対応 — hreflangタグ自動生成、各言語が個別URL
- 多通貨対応 — 現地通貨での価格表示
- 関税・配送の地域対応 — 国別の配送料・関税表示
デメリット
- 翻訳は手動 — 全商品・ページの翻訳を自分で作成する必要がある
- 商品数が多いと管理が膨大 — 100商品 × 4言語 = 400翻訳
- 自動翻訳機能が限定的 — 一部のみ機械翻訳対応
費用
Shopify Marketsの基本機能は全プランで利用可能です。Translate & Adaptアプリは無料ですが、翻訳自体は手動作業のコストがかかります。
方法2: サードパーティ翻訳アプリ
Shopifyアプリストアの翻訳アプリ(Langify, Weglot, Langshop等)を使う方法です。
特徴
- Shopifyアプリとしてインストール
- 自動翻訳機能を持つものが多い
- 管理画面から翻訳を編集
メリット
- 自動翻訳あり — 機械翻訳で初期翻訳を自動生成
- 翻訳エディタ — アプリ内で翻訳を管理・修正
- Shopifyとの統合 — 商品・コレクション・ページを自動検出
デメリット
- 月額費用が高い — $15〜$50/月のものが多い
- アプリへの依存 — アプリ側の仕様変更・サービス終了リスク
- ストア速度への影響 — アプリによっては表示速度が低下
費用の目安
| アプリ | 月額 | 特徴 |
|---|---|---|
| Langify | $17.50/月 | 手動翻訳中心、軽量 |
| Weglot | $15〜$79/月 | 自動翻訳、SEO対応 |
| Langshop | $10〜$34/月 | AI翻訳、通貨切替 |
方法3: JavaScript埋め込み型翻訳
Shopifyのテーマにblaidの翻訳スクリプトを追加する方法です。
特徴
- テーマのカスタマイズでJavaScript1行を追加
- ストアの全テキストをAIが自動翻訳
- 手動編集・用語集で商品名・ブランド名を管理
メリット
- 導入が簡単 — テーマ編集で完了
- 低コスト — 無料プランあり
- アプリインストール不要 — ストア速度への影響が少ない
- 用語集 — 商品名・ブランド名の翻訳ルールを統一
デメリット
- Shopify固有の機能との統合が弱い — カート・チェックアウトの翻訳は限定的
- 多通貨対応なし — 通貨切替はShopify Marketsが必要
- SEOはエクスポート方式 — ネイティブなhreflangではない
Shopifyでの導入手順
- Shopify管理画面 → 「オンラインストア」→「テーマ」
- 現在のテーマの「コードを編集」を選択
theme.liquidファイルを開く-
<head>タグ内と</body>タグの前にコードを追加
越境ECで多言語化以外に必要なこと
ストアを翻訳しただけでは越境ECは成功しません。以下の要素も合わせて対応が必要です。
決済方法
- クレジットカード(Visa, Mastercard, AMEX)
- PayPal(海外では必須に近い)
- Apple Pay / Google Pay
配送
- 国際配送の料金設定
- 配送日数の目安表示
- 追跡番号の提供
- 関税・税金の取り扱い明記
カスタマーサポート
- 英語での問い合わせ対応体制
- FAQ/ヘルプページの多言語化
- 返品・交換ポリシーの英語版
法的要件
- 各国の消費者保護法への対応
- プライバシーポリシーの多言語化(GDPR等)
- 特定商取引法に基づく表記の英語版
3つの方法の比較表
| 比較項目 | Shopify Markets | 翻訳アプリ | blaid |
|---|---|---|---|
| 導入の手軽さ | 中程度 | 簡単 | 簡単 |
| 月額費用 | プラン内 | $10〜$79 | 0〜14,800円 |
| 翻訳方式 | 手動 | 自動+手動 | AI自動+手動 |
| SEO対応 | ネイティブ | アプリ依存 | エクスポート |
| 多通貨対応 | あり | アプリ依存 | なし |
| 商品検出 | 自動 | 自動 | 自動 |
| ストア速度 | 影響なし | アプリ依存 | 小さい |
おすすめの組み合わせ
本格的な越境EC → Shopify Markets(多通貨・配送)+ blaid(翻訳の自動化)
まず試してみたい → blaidの無料プランでストアを英語化 → 効果を見てShopify Marketsを追加
予算重視 → blaidの無料〜Starterプラン
まとめ
Shopifyストアの多言語化は、越境ECの第一歩です。翻訳だけでなく、決済・配送・カスタマーサポートも含めた総合的な対応が成功の鍵です。
まずはblaidの無料プランでストアの英語化を試し、海外からの反応を確認してから本格的な越境EC体制を構築するのが、最もリスクの低い進め方です。多言語SEOの対策については多言語SEOの基本も参考にしてください。